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ダイエットの神様

今日私は、ダイエットの神様からの天罰をくらった

そろそろ角界デビューが出来そうに肥えてきたことだし、いい加減、いくら食べても太らない年齢でもないので、好き放題食べるのはやめようと最近思い立って、なるべくそうしていたんだけど、今日は気がゆるんだ。

偶然にしては出来すぎた、色々なことが重なって、その天罰はやってきた。


水曜日は、いつも店がすいてるのに、今日は混んでいた。そのため、私は早退をせず、ラストの12時まで働いた。水曜日にしては珍しいことだった。元々私は水曜日出勤ではないので、すいていれば早く帰してくれるのだ。

そして、12時まで働くと、最寄駅までの電車は終わっているので、別の沿線の、家から少し離れた駅まで行って、そこから歩いて帰る。その駅から家までは、徒歩で約12~13分。

そっちの駅から帰ると、途中にデニーズがある。

途中といっても駅よりで、デニーズから家まではまだまだ距離があるので、普段は全く寄る気がしない。でも今日は、なんとなく寄りたくなった。そう思ったのは、初めてだった。そして、実際デニーズに入った。それもやっぱり初めてだった。

私は、タンタン麺に目がないので、タンタン麺と、オレンジジュースを頼んだ。オレンジジュースが運ばれてきて、ストローの袋を開け、軽くちゅ~、とジュースを吸って一息つくと、ウエイターがやってきた。

『すみません、今日は麺が終わってしまって、タンタン麺が出来ないんです。他のものでもよろしいですか』

そんな。

私はものすごくタンタン麺が食べたかったのだ。そのデニーズの前を通るたびに、あ~タンタン麺食べたいなぁ、と間違いなく毎回思って、そして毎回『でもこんな夜中にそんなカロリー高いもの食べちゃダメだよね。しかも食べてから、こっからまた歩いて帰るのしんどいし』と思って、毎回諦めてきた。いつも我慢してきたから、今日だけ、今日くらいは、一回くらいはいいよね、と思って、デニーズに入ったのだ。

そんな私の決死の覚悟(?)も知らずに、麺がないって。

『・・・じゃあいいです。私、それが食べたくって来たんです』

ウエイターさんは、軽く驚いた様子だった。妥協して他のものをオーダーすると思いきや、そんなにタンタン麺に執着するのか、この女は、といった風情だった。でも、意地悪でもなんでもなく、本当にタンタン麺以外は食べたくなかった。

デニーズを出てほんの数歩歩くと、一人の男と目が合った。短髪で、30代半ばくらいの、柄物のシャツを着た男だった。

なんとなく、いやな目線だった。たまたま視界に入って、興味なさそうに他に目をやる、という感じでなく、ずっと見ているのが分かった。

本当は、そのままデニーズ沿いの道をまっすぐ行くはずだったけれど、なんだか嫌な感じがしたので、デニーズの前の道を、横断歩道が赤なのにも関わらず横切った。割と道幅の広い道。

音と気配で、その人も走って道を渡ってきたのが分かった。横断歩道は赤なのに。

私は早足で歩いていたけれど、しばらくするとその男が走る音が、後ろから聞こえた。大きな道なのに、人も車も他にはいなかった。普段は、終電間際に帰宅する途中の、サラリーマンやら女性やらが必ず何人かは歩いているのに、デニーズに寄ったばっかりに、みんなもう帰ってしまったのだ。

試しに、私はもう一度その通りを横切って反対側に渡った。

すると、その男ももう一度通りを渡ってきたのが分かった。


絶対におかしい。

なぜ、デニーズ側から、反対側へ渡って、またデニーズ側に渡らなければならないの?

私は、相当早足で、歩きながら、しばらくしてもう一度反対側へ渡った。



男も、やはりこちら側へ走って渡ってくる。

どうしよう。どうしよう。

静かに、前方向を、見回す。でも、人も、自転車も、車もいない。

もう少し歩けば、もっと大きな道路に出る。人は歩いていなくても、その通りにはたくさん車が通っている。

でも、そこまでは、まだ200メートルくらいあった。

ただのナンパだったら、もっと前に声をかけてきているだろうし、こんなにしつこく追ってくるだろうか。デニーズの前で目が合ったところからは、既に300~400メートルか、それ以上歩いてきた。

と、ほんの数秒で考えている内に、後ろから聞こえる足音が、早足に変わった。

ああ、もうダメ。

もしかしたら、気のせいかもしれない。気まぐれに道路を渡るのが好きなだけな人かもしれない。でも、どうでもいい。

大通りに向かって、私はダッシュした。

けっこう距離があったから、もし向こうが本気で走ったら、大通りまでもたずに追いつかれる、と思った。でも、とにかく走った。

ものすごく長く感じたけれど、なんとか大通りに出て、その角にあるロイヤルホストに駆け込んだ。

深夜の静かな店内で、店員がレジのところから私を見て、いらっしゃいませ、と言った。

息が上がって、何も言えなかった。あまりに息を切らしているので、店員が妙な顔をする。

『あの、多分、つけられたかもしれなくて…少し、いさせてください』

と、やっとのことで言って、入り口のベンチに座った。店員は、興味なさそうに、いいですよ、とかなんとか言った。






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